ベニート・ドゥージー農園は、セントラル・コースト地区のブドウ栽培地域で唯一、我々がブドウを購入している畑である(モンテベロの自社畑はサンタ・クルーズ・マウンテンズ栽培地域にあるが、セントラル・コースト地区には属していない)。1967年ヴィン
テージが、この畑から最初にワインを造った年であった。1922年にジンファンデルが植えられているのだが、これは異例なことであり、なぜなら禁酒法が2年前に施行されていたからだ。1924年に、シルヴェスターとカタリーナのドゥージー夫妻がこの畑を購入し、1940年代からはその息子のベニートが所有者としてこの畑を耕作してきた。ベニートの2019年の逝去に伴い、ブドウ畑の世話は甥のマイクに引き継がれている。
パソ・ロブレスの初ヴィンテージ: 1967
降雨量: 305mm(平年以下)
開花時期: 5月下旬
天候: この年の冬は、雨が少なめで、合計しても
305mmしか降っていない。夏が来ると気温が高くなり、果実が熟して9月に摘み取りを迎えた。収量は平年並で、ブドウはよく熟している。
収穫日: 9月9日〜14日
ブドウ糖度: 平均25.8度
発酵: すべて天然酵母でのアルコール発酵を経て、天然乳酸菌でのマロラクティック発酵。すべてのタンク内にグリッドを設置し、果帽を液中に押し沈めて抽出。マセレーション開始後10日目に圧搾。
樽の構成: 天日乾燥させたアメリカンオーク樽
100%(アパラチア産82%、オザーク産18%/新樽16%、1〜2年使用樽42%、3年使用樽13%、5年使用樽29%)。
熟成: 樽内で14ヶ月。
ベニート・ドゥージーの畑: パソ・ロブレスの町から約5キロ南、国道101号線の東側に位置している(テンプルトン・ギャップ地区内)。
土壌: 岩や石が多く混じる土壌だが、ところどころ砂の軽い場所もある。
樹齢: 1922年植樹のジンファンデルが25エー
カー。
仕立て: 短梢剪定の株仕立て
収量: エーカーあたり2.6トン
ベニート・ドゥージー・ヴィンヤードのブドウは、人手で収穫されている。破砕、除梗ののち、天然酵母で発酵。マロラクティック発酵も、天然乳酸菌で100%。4.7%の加水。樽熟成によってオーク風味を加える。最小限の亜硫酸添加。瓶詰め前にパッド・フィルターで濾過。最低限の人為的介入という我々の哲学に沿って、すべての工程が行われた。
2018ジンファンデル・パソ・ロブレス
(2019年12月瓶詰め)
冬は異例なほど降雨が少なかった。3月の激しい雨がなかったら、ブドウ樹は夏の暑さに苦しんでいたことだろう。生育期間終盤の高い気温が、果実の成熟を加速させ、9月前半の収穫につながった。発酵の速度はゆっくりで、ワインから糖分がなくなったのは、圧搾して樽に入れた後である。オーク樽での14ヵ月の熟成は、エキゾチックなスパイス風味とこなれたタンニンを、魅惑的な果実味に加えてくれている。これから7年が、最も楽しめる期間である。
エリック・ボーハー(2019年10月)
■《ワイン アドヴォケイト》より抜粋■
The 2018 Zinfandel Paso Robles, from Benito Dusi Ranch, bursts with layered aromas of orange peel, blue and black berries, aniseed and floral nuances. In the mouth, it's soft and approachable, refreshing and spicy and packed with fruit, and it finishes long with an addicting juicy quality. 5,500 cases produced.
◆パーカーポイント:93点
◆飲み頃:2020〜2026年
INFORMATION
Name | Paso Robles Zinfandel Ridge Vineyards |
ブドウ品種 | ジンファンデル |
生産者名 | リッジ |
産地 | アメリカ/カリフォルニア/サン・ルイス・オビスポ郡/パソ・ロブレス |
Region | America/California/San Luis Obispo County/Paso Robles |
内容量 | 750ml |
WA | 93/Issue 5th Feb 2021 |
WS | 90/Issue Jun 30, 2020 |
★冷暗所での保管をお勧めします。