産地：アメリカ オレゴン
品種：リボッラジャッラ35％、ピノグリ30％、トカイフリウラーノ20％、シャルドネ15％

実験的なキュヴェ。ヨハンヴィンヤードにある様々なリューディーで収穫されたブドウを品種ごとにロットに分け、セパージュ別に開放発酵槽で30日間のスキンコンタクトを行ったのち、ダイレクトプレスし各々アンフォラで熟成。その後2020年春に一旦それらを全てブレンドした後、オーク樽へ戻され8月の終わりにノンフィルター、ノンコラージュで瓶詰。

ヨハンヴィンヤードには1エーカー強の畑があり、リボッラジャッラを接ぎ木しようとしたところ、誤ってトカイフリウラーノを30％ほど接ぎ木してしまい、果実が熟し始めると、「あれ、リボッラもある、トカイもある」という状態になりました。この楽しい誤算は簡単ではありませんが、その間違いを受け入れ、この区画の全てをブレンドしてまとめて収穫することにしたため、スクランブルド スティックというキュヴェ名がつきました。
（注：Scrarmbled Sticksとは、ゴルフ場でカートに乗りながらボールを掴めるようにした棒状のもの）

クリアでうっすらとピンク掛かった外観。抜栓直後は少々還元しているものの、スワリングすると気にならなくなる程度。ピンクグレープフルーツ、パイナップル、シトラス、マンゴーの様な熟れた香りに加え、オレンジピールのピリッとした香りや黄色やピンクの花の様なフローラルな香りが溢れます。徐々に白胡椒や干し草の様なアクセントになる香りが立ち始め、複雑さが増していきます。
味わいはドライでありながら、オレンジワインの特徴である複雑味が口の中で拡がっていきます。レモンの様な酸と塩味を感じるようなミネラルがあり、膨らみと複雑さのあるワインに仕上がっており、テクスチャーを感じられます。ヨーロッパのオレンジワインとは違った、暖かみのあるファンキーなオレンジワインで、難しく分析するより楽しく飲んで欲しいワインです。
相性の良い料理はホタテなど貝類をソテーした料理や、カリフラワーやズッキーニなど、加熱しても美味しい野菜のグリルなどと素晴らしい相性を見せます。
セラー温度よりも少々冷やしてから飲む事をお勧めします。