■輸入元資料より抜粋■
ナパ・シャルドネの銘醸畑ハドソンとハイドをコングスガードが昇華させる。
華麗にして伸びやか一度味わったらやめられない逸品。
シャルドネ 100% 1996 年初リリースから現在まで造りつづけているこのワインは、カーネロスの類まれなる二人の栽培家「リー・ハドソン」と「ラリー・ハイド」が栽培する「ウエンテ・クローン」の究極のコラボレーションである。
ナパ・ヴァレーの最南端、冷たいサン・パブロ湾からの霧と冷気の影響を多く受け、冷涼な気候で知られるカーネロスのナパ・ヴァレー側に位置する二つの有名な畑からこのワインは造られる。
天然酵母のみの樽醗酵・樽熟成(約2年)ノン・フィルター、人工的な清澄無しに瓶詰する。この手法から果実味と酸のバランスが究極に昇華した唯一無二の味わいが口いっぱいに広がる。フルゴーニュ・ムルソーやシャブリの一部の造り手のワインに現れる濃厚でフリンティ(火打石の香)な香りが顕著に表れるのがこのワインの特徴の一つ。
ハドソン・ヴィンヤードのオーナー・リー・ハドソンとジョン・コングスガードの二人は、UC Davis の学生時代からの長い付き合いであり、ジョンがニュートンのワインメーカーであった時には、今でこそよく言われる、重量で葡萄を買うのではなく、契約面積に対してお金を払い低収量の葡萄を栽培農家に栽培してもらう事を始めたはしりであった。
実際にニュートン時代には 5t/エーカーを 2.5t までに落としたという。現在も VTG 毎に綿密な打ち合わせの元、オーダーメイドで葡萄を買い付けている。そのやり方はハドソン・ヴィンヤードと他の多くのワインメーカーとの契約にも大きく影響し、現在のハドソン・ヴィンヤードの評価にも繋がっており、キスラー、パッツ&ホール、レイミーなどが、契約しオーダーメイドで葡萄をデザインし(収量、収穫のタイミングなど)、独自のトップ評価のシャルドネを造る。ハドソン・ヴィンヤード自身からも秀逸なシャルドネをリリースしている。
もう一つのハイド・ヴィンヤードは、ブルゴーニュのロマネ・コンティの共同オーナーであるヴィレーヌ氏とのコラボ・ワイン「Hyde de Villaine, HdV」で有名であるとともに、こちらもキスラー、レイミー、パッツ&ホール、オーベールなどに葡萄を供給している。
下記の地図の様に、ハドソン、ハイドともナパ・カーネロスに位置するが、その味わいはそれぞれに個性的。 セラーでまだブレンドする前の樽から二つのワインを試飲するとその個性の違いはあきらか。爆発的に濃厚な果実の中に緊張感のある酸が長い余韻を引くハドソンと、圧倒的なミネラル感とギュッとしまった果実の凝縮感が素晴らしいハイド。ジョン・コングスガードがイメージを解説してくれた。
ハドソンは味わいの横の部分が豊かなので上下に引き延ばすことをイメージし、ハイドは鋭角なので横の膨らみをイメージする。その絶妙なポイントでブレンドを仕上げるという。天然酵母のみで、区画毎に樽発酵。非常に涼しいセラーでは、醗酵が止まってしまうこともあるが、無理をさせずゆっくりと醗酵を待ち、一次発酵が終わるのが一年以上かかることもある。
SO2 は極少量。1 年目は 1 年使いの樽を使い、2 年目は、2 年使いの樽に移す。ブレンドは VTG によって違うが、ハドソンが約 2/3、ハイドが 1/3 の割合。2021 年ジョン・コングスガードからのコメント:クラシックなタンジェリン・オイルとクレーム・ブリュレを思わせる豊かなアロマに、マジパン(ココナッツと砂糖のお菓子)とネクタリンの風味が加わわる。
味わいは口中に大きく広がるが、行き過ぎてはいない。余韻は非常に長く、塩味も心地良く感じる。かってロバート・パーカーがこのワインをナパのバタール・モンラッシェと呼んだことがある。