■輸入元資料より抜粋■
モンテベロの自社畑産
品種:シャルドネ 100%
AVA : サンタ・クルーズ・マウンテンズ
アルコール度数: 13.7%
◇歴史
リッジが初めてシャルドネを生産したのは1962年のことである。モンテベロの自社畑に1940年代後半に植樹された成木のブドウからの果実が用いられた。
当時の生産量は10樽を決して超えることがなかったから、「モンテベロ」のシャルドネは主にワイナ リーで直売 されていた。1973、74、79、84年 といった偉大なヴィンテージには、冷涼な気候と破砕石灰岩の下層土が、この品種に最適だということが示されている。
1985年頃になると、古木には1エーカーあたり0.5トン以下の果実しか成らなくなったため、引き抜かれることになった。
今日では70年代に植えられた若木からの果実が、大部分を占めるようになっている。新しいブドウは山の「下部」の畑に植わっていたのだが、当時はまだその区画が自社畑にはなっていなかったため、「サンタ・クルーズ・マウンテンズ」という名前がワインには付けられた。
それ以来、その畑の果実が使われ続けており、2009年には「エステート・シャルドネ」(自社畑産シャルドネ)に名前を改めている。区画による品質差が大きく、旗艦銘柄を別途瓶詰めするのに相応しいと思われる年には、少量のモンテベロ・シャルドネ」が、このワインのほかに生産されている。
シャルドネ・サンタ・クルーズ・マウンテンズの初ヴィンテージ: 1985
エステート・シャルドネ(新名称)の初ヴィンテージ: 2009
◇ブドウ畑
モンテベロの山: サンタ・クルーズ山脈内にあって、サンフランシスコを見降ろす位置にある。ノース・コースト地区とセントラル・コースト地区を分かつ原産地呼称だが、そのいずれにも属していない。
標高: 427〜610メートル
土壌: 小さく割れたフランシスカン・グリーン・ストーンが混じる埴壌土で、破砕石灰岩の下層土が下にある。
樹齢: 1982〜1998年植樹(19.6エーカー)
仕立て: 長梢剪定の垣根仕立て(VSP)
収量: エーカーあたり1トンをわずかに上回るのみ
◇ヴィンテージ
降雨量: 356mm(平年の30%)
開花時期: 5月上旬
天候: 雨が降らない冬と春のせいでブドウにはストレスがかかり、収量が低下、果実風味は凝縮した。収穫開始は早く、9月はじめの熱波によってより加速している。50年を超える歴史の中で初めて、モンテベロ・ワイナリーの収穫がリットン・スプリングス・ワイナリーよりも早く完了した。
収穫日: 8月26日〜9月16日
ブドウ糖度: 平均22.5度
◇醸造
発酵: 全房圧搾ののち、樽発酵。天然酵母でのアルコール発酵を経て、天然乳酸菌でのマロラクティック発酵。
樽の構成: 天日乾燥させたアメリカンオーク樽60%、フレンチオーク樽40%。新樽24%、1年使用樽5%、2〜3年使用樽71%
熟成: 15ヵ月。
pH: 3.36。
総酸量: 6.91g/?。
モンテベロの自社畑産ブドウを使用。手収穫。全房圧搾。天然酵母でアルコール発酵の後、天然乳酸菌でマロラクティック発酵を100%行う。樽熟成によってオーク風味を加える。最小限の亜硫酸添加(破砕時に35ppm、熟成期間中に82.7ppm)。瓶詰め時にパッド・フィルターで濾過。最低限の人為的介入という我々の哲学に沿って、すべての工程が行われた。
◇バックラベル
2021 エステート・シャルドネ(2023年1月瓶詰め)冬場の雨はとても少なく、400ミリを下回った。春から夏にかけての気温は穏やかで、ゆっくりと均一にブドウの成熟は進んだ。収穫が始まったのは8月末で、そこから3週間にわたって、一定ペースで摘み取りを進めた。ブドウは全房で圧搾されたのち、樽で発酵、澱とともに9ヶ月熟成された。この複雑でエレガントなシャルドネは、今後6年間にわたって楽しめるだろう。 トレスター・ゲティング(2022年11月)