少量生産のこのワインは、サンタ・クルーズ郡を走る海岸山脈の、太平洋側に位置するブドウ畑の果実を用いている。太平洋から10km以内の場所で、長く地表を覆う霧のおかげで果実の成熟が抑えられるのだ。全房圧搾により得られた果汁は、樽発酵のあと、歴史あるモンテベロ・ワイナリーの涼しい地下セラーで、そのまま熟成されている。
コラリトス・シャルドネの初ヴィンテージ: 2018

降雨量: 569mm（平年以下）
開花時期: 5月下旬
天候: 12月にはそこそこ雨が降ったものの、1月と2月は乾燥していた。3月と4月はとても雨が多く、生育期間を通じてブドウ樹に水を供給してくれた。6月になっても天気は安定せず、冷涼な気候の合間に何度か熱波が訪れた。8月中旬にとても気温が高くなるまで、その後の夏はほどよい暑さだった。

収穫日: 9月5日
ブドウ糖度: 平均22.9度
発酵:全房圧搾ののち、樽発酵。天然酵母でのアルコール発酵ののち、続いて天然乳酸菌でのマロラクティック発酵。
樽の構成: 天日乾燥させたアメリカンオーク樽 100%、3年使用樽25%、5年使用樽50%、6年使用樽25%。
熟成: 10ヶ月。

ガリ・ヴィンヤード： サンタ・クルーズ郡の海岸山脈の太平洋側に位置し、海からの距離は10km以内。
土壌: ロス・オソスのローム土壌。
樹齢: 1エーカーのシャルドネは、2013年に植樹 された。
仕立て: 長梢剪定の垣根仕立て（VSP）
収量: エーカーあたり3.8トン

手収穫。全房圧搾。天然酵母でアルコール発酵の後、天然乳酸菌でマロラクティック発酵を100%行う。樽熟成によってオーク風味を加える。最小限の亜硫酸添加（樽入れ時に30ppm、熟 成 期 間 中に47ppmを追加）。最低限の人為的介入という我々の哲学に沿って、すべての工程が行われた。

2020 コラリトス・シャルドネ
（2021年8月瓶詰め）
太平洋から9マイルの場所にあるこの小さなブドウ畑では、冬にたくさんの雨が降った。夏のあいだはいつも霧が立ちこめたため、天然の酸が保たれている。アルコール発酵のあとは、新樽の比率を10％だけにして、このワインのデリケートな果実味とミネラル風味が強調されるようにした。澱とともに8ヶ月熟成させたことで、口内での豊潤さが加わっている。このエレガントなシャルドネは、これから4〜5年にわたって楽しめるだろう。

ジョン・オルニー（2021年7月）