■輸入元資料より抜粋■
●独自の栽培方法を取り入れた、贅沢なワイン造り
テヌータ・ティニャネロの畑が位置するのは、キャンティ・クラシコの中心。319haのうち、127haもの広大な面積がブドウ畑として広がっています。
ここは15世紀にはすでに銘醸地として記述されていたというほどの優良区画。その標高は350〜400haという高地で、昼は暖かく夜は冷涼というブドウ栽培に最適な気候です。
トスカーナらしい丘陵地帯に日当たりのよい、非常に急な斜面を這うようにブドウの畝が続きます。ティニャネロの畑は52ha。粘土石灰岩の土壌が特徴で、約500万年前から約250万年前の石灰岩や片岩に富んだ土壌から成ります。
ブドウ造りでは、世界でアンティノリだけが取り入れている「アルベレーゼ・システム」という、白い石を使用したサンジョヴェーゼの栽培方法が最大の特徴。
土壌由来の大きな白い石を砂利の大きさまで砕き、ブドウ樹の列に地中20cm程度から地表まで捲きます。
そうすることで水はけが良くなり、石に反射された光がサンジョヴェーゼの果実をゆっくりと熟成させ、水っぽく、酸味だけが際立つのを防止。また雑草の繁殖も阻止する役割があります。
これらの試みによって甘やかなタンニンを持った、質の高いブドウが収穫されます。しかしこのアルベレーゼ・システムは大変な手間とコストが必須のため、アンティノリでも最高品質ワインを生み出すテヌータ・ティニャネロのみがこの方法を取り入れています。
2008年に完成した最新鋭の醸造施設にはティニャネロのために特別な施設が用意されています。 ティニャネロの畑は24個の区画に分けられ管理されていますが、収穫後も24個のタンクを使用し、別々に醸造と樽熟成が行われます。
最も重点を置いているのは「しなやかさと繊細さ」を保ちながら抽出を行うこと。フレンチオークやハンガリアンオークの小樽を使用し、ティニャネロは16〜18カ月熟成を経た後、その中の最上のキュヴェだけが初めてブレンドされ、その年の味わいが完成。最後の瓶熟成を経てリリースされます。
●圧倒的なストラクチャーを感じさせる1本
外観は黒味を帯びた濃い紫色。完熟したブラックッベリーやカシス、ブルーベリーなどの濃密な果実香に、甘草やハーブのニュアンス、そして樽熟成由来のチョコレートや煙草の風味が見事に溶け合っています。
しっかりとした凝縮感がありながらも、口当たりはエレガントで滑らか。果実の旨味が溢れる、力強い味わいです。余韻にかけては溌剌とした酸が洗練された印象を与え、ほのかに甘さを含んだ、滑らかなタンニンが長く美しい余韻を演出。圧倒的なストラクチャーを感じさせる1本です。