◇アイの歴史映すコート・オー・ザンファンのシャンパーニュ

ボランジェのブラン・ド・ノワールは単一クリュのVVFが頂点に立ち、単一区画のラ・コート・オー・ザンファンがこれに続き、PNシリーズがボトムを支えている。アンリ4世に愛された赤ワインを造っていたアイの歴史から、コトー・シャンプノワが造られるが、気候変動により熟度が上がった。ラ・コート・オー・ザンファンから、2012年にシャンパーニュが初めて造られた。

3代目当主ジャック・ボランジェがアイの北西斜面の石灰岩の丘の可能性を発見し、1926年から1934年にかけて50人を超す所有者と交渉して、4haのリューディをまとめ上げた。南向き斜面で、小川が近くに流れて、フレッシュ感を与えている。子どもしか登れない急斜面のためこの名前がついたという伝説がある。

南斜面では赤ワインが造られ、北西斜面はラ・グランダネ・ロゼのブレンドに使われていた。

1年ぶりに試飲した「ボランジェ　ラ・コート・オー・ザンファン　シャンパーニュ　2013」（Bollinger La Cote aux Enfants Champagne 2013）はミラヴェル・プラム、塩漬けのチェリー、なめし皮、やや厳格な酸、ひきしまっていて、緊張感があふれている。

純粋で切れ味がある。チョーキーで塩気を帯びている。じりじりと長く続くミネラル感に富むフィニッシュ。

2013年は10月10日に収穫した最後のクラシック・ヴィンテージ。熟成によってワイン的に発展する予感がある。ドザージュは4g/L。

95点

While one might have expected the cool, northwest-facing part of this famed Ay vineyard to produce a rather unyielding wine in a vintage like this, Bollinger's brilliant 2013 Brut Blanc de Noirs La Cote Aux Enfants is actually easier to understand than the rather more reserved inaugural 2012 release. Unwinding in the glass with aromas of smoky orchard fruit, crisp peach, beeswax, mocha, warm spices and toasted nuts, it's full-bodied, taut and chiseled, with a deep and concentrated core of fruit, a beautifully refined pinpoint mousse and a long, electric finish. All the energy and cut that one could wish for is combined with the house's trademark vinous, complex style to deliver a wine of real character and elan.

◆パーカーポイント：９７点
◆飲み頃：２０２５〜２０４０年