ドン ペリニヨンは、巨大なシャンパン・ハウス、モエ・エ・シャンドン社のプレステージ・キュヴェで、シャンパーニュが世界的に知られるスパークリング・ワインになる、最初の基礎を作った、有名な僧りょの名であることも、よく知られた事実である。
泡を瓶に閉じ込めたシャンパンの大恩人とされる、ドン ペリニヨン師の功績について、色々な説がありますが、盲目で嗅覚味覚の鋭かったこの僧が、各村のワインのブレンドや、澄んだ白ワインの工夫などに合わせて、もともと微発泡を帯びがちなこの地方のワインに改良を加えて、今日のシャンパンの基礎を築いた一つの要因であることは、否定できません。
モエ社は、ペリニヨン師が住み着いて活動の本拠地としたオーヴィレール修道院を買い取り、その記念にドン ペリニヨンと銘打った特醸物を出したのが、1937年。以来、その複雑で、精密な味わい、レモンやアプリコットなどいくつもの果実を連想させる爽やかな香りは、多くの人を魅了し、シャンパンの王者として、今も君臨し続けています。
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