■輸入元資料より抜粋■
醸造:天然酵母にて仏産樽発酵
熟成:約二年間樽熟成、無濾過、無清澄
キャップ:コルク
アルコール度数:14.1%
ナパ・シャルドネの銘醸畑ハドソンとハイドをコングスガードが昇華させる。華麗にして伸びやか一度味わったらやめられない逸品。ナパ・ヴァレーを代表する二つの畑の葡萄から造られる。コングスガードの創業時から造り続けている代表作。その生産量は年産約1000ケース程度。日本に入荷してもすぐ完売してしまう貴重なワイン。二つの畑は両方共ナパ・カーネロスにある、ハドソン・ヴィンヤード(2/3)とハイド・ヴィンヤード(1/3)、二つの個性が競演する。2022年は特別に、故ウォーレン・ウィニアルスキー氏(今年2024年6月に逝去95歳)が、最後まで手掛けていたクームスヴィルのアルカディア・ヴィンヤードのシャルドネが少量ブレンドされ、クームスヴィルらしい鋭角な酸が個性を与えている。
1996年初リリースから現在まで造りつづけている。天然酵母のみの樽醗酵・樽熟成(約2年)ノン・フィルター、人工的な清澄無しに瓶詰する。この手法から果実味と酸のバランスが究極に昇華した唯一無二の味わいが口いっぱいに広がる。フルゴーニュ・ムルソーやシャブリの一部の造り手のワインに現れる濃厚でフリンティ(火打石の香)な香りが顕著に表れるのがこのワインの特徴の一つ。
銘醸畑の競演
カーネロスの類まれなる二人の栽培家「リー・ハドソン」と「ラリー・ハイド」が栽培する「ウエンテ・クローン」の究極のコラボレーションである。ナパ・ヴァレーの最南端、冷たいサン・パブロ湾からの霧と冷気の影響を多く受け、冷涼な気候で知られるカーネロスのナパ・ヴァレー側に位置する二つの有名な畑からこのワインは造られる。
ハドソン、ハイドともナパ・カーネロスに位置するが、その味わいはそれぞれに個性的。セラーでまだブレンドする前の樽から二つのワインを試飲するとその個性の違いはあきらか。爆発的に濃厚な果実の中に緊張感のある酸が長い余韻を引くハドソンと、圧倒的なミネラル感とギュッとしまった果実の凝縮感が素晴らしいハイド。
ジョン・コングスガードがイメージを解説してくれた。ハドソンは味わいの横の部分が豊かなので上下に引き延ばすことをイメージし、ハイドは鋭角なので横の膨らみをイメージする。その絶妙なポイントでブレンドを仕上げるという。
2022年は特別に、故ウォーレン・ウィニアルスキー氏(今年2024年6月に逝去95歳、ナパのスタッグス・リープ・ワイン・セラーズ(Stag'sLeapWineCellars)の創設者であり、1976年の「パリスの審判」で赤ワイン1位になったカベルネ・ソーヴィニヨンを造った)がスタッグス・リープ・ワイン・セラーズを売却後、最後まで手掛けていたクームスヴィルのアルカディア・ヴィンヤードのシャルドネが少量ブレンドされ、クームスヴィルらしい鋭角な酸が個性を与えている。
ハドソン・ヴィンヤード
オーナー・リー・ハドソンとジョン・コングスガードの二人は、UCDavisの学生時代からの長い付き合いであり、ジョンがニュートンのワインメーカーであった時には、今でこそよく言われる、重量で葡萄を買うのではなく、契約面積に対してお金を払い低収量の葡萄を栽培農家に栽培してもらう事を始めたはしりであった。実際にニュートン時代には5トン/エーカーを2.5トンまでに落としたという。現在もヴィンテージ毎に綿密な打ち合わせの元、オーダーメイドで葡萄を買い付けている。そのやり方はハドソン・ヴィンヤードと他の多くのワインメーカーとの契約にも大きく影響し、現在のハドソン・ヴィンヤードの評価にも繋がっており、キスラー、パッツ&ホール、レイミーなどが、契約しオーダーメイドで葡萄をデザインし(収量、収穫のタイミングなど)、独自のトップ評価のシャルドネを造る。ハドソン・ヴィンヤード自身からも秀逸なシャルドネをリリースしている。
ハイド・ヴィンヤード
ブルゴーニュのロマネ・コンティの共同オーナーであるヴィレーヌ氏とのコラボ・ワイン「HydedeVillaine,HdV」で有名であるとともに、こちらもキスラー、レイミー、パッツ&ホール、オーベールなどに葡萄を供給している。
テクニカル・コメント
天然酵母のみで、区画毎に樽発酵。非常に涼しいセラーでは、醗酵が止まってしまうこともあるが、無理をさせずゆっくりと醗酵を待ち、一次発酵が終わるのが一年以上かかることもある。SO2は極少量。1年目は1年使いの樽を使い、2年目は、2年使いの樽に移す。ブレンドはVTGによって違うが、ハドソンが約2/3、ハイドが1/3の割合。
ジョン・コングスガードからの2022年ヴィンテージコメント
2022年ヴィンテージは、伝統あるハドソンとハイドのブレンドに、故ウォーレン・ウィニアルスキーが手がけた壮麗なクームズヴィルの自社畑(アルカディア・ヴィンヤード)で育まれたブドウを加えることで、力強さと華やかさを併せ持つワインに仕上がった。今まで同様、柑橘と蜂蜜のアロマ香り立ち、生き生きとした塩味とミネラル感がタイトに緊張感を持ったフィニッシュへ続く。以前ロバート・パーカーがセラーでテイスティングした時に「ナパのバタール・モンラッシェだ」と称賛した逸話がある。