スペインワインの革命児テルモ・ロドリゲスが文化プロジェクト《マタドール》で、国内の優れた才能とコラボしてコレクターズワインをプロデュースしている。リカルド・ペレス・パラシオス（デスセンディエンテス・デ・ホセ・パラシオス）やホセ・ルイス・マテオ・ガルシア（キンタ・ダ・ムラデッラ）らと組んだ希少なコレクターズワインは、固有品種の力を引き出し、スリリングな刺激にあふれている。

ラウル・ペレスやアルバロ・パラシオスと並ぶスペインのヒーローとなったテルモは、1995年に創刊された高級ライフスタイル雑誌《マタドール》（MATADOR）の依頼を受けて、99年からワイン造りを監修している。マタドールは絵画、写真、音楽などをスペインに広める文化プロジェクト。

その中でテルモが創設した《ボデガ・マタドール》もまた、忘れられた伝統産地の復興を狙っていた。プリオラートのアルバロ・パラシオス、リベラ・デル・ドゥエロのピーター・シセック、ラウル・ペレスらとコラボして、監修の形で限定生産の特別なワインを世に出してきた。

産地：DOCダン
品種：トゥリガ・ナシオナル／ジャエン／ティンタ・ロリス／アルフロシェイロほか20種以上のフィールド・ブレンド
栽培：垣根仕立て。樹齢20-60年。
醸造：ステンレスタンク発酵・フレンチオークで16ケ月熟成。
土壌：標高500m。花崗岩ベースの砂質粘土土壌。
度数：13％

ボリュームをもたせつつスムースな舌触りと、口の中で芳醇に広がる赤い果実の香り。柔らかなテクスチャー。熟成13年目の2021-2022年は飲み頃。さらに先の熟成のポテンシャルも秘めています。

《生産者について》
キンタ・ダ・ペラーダは、DOCダン地方に広がるセーラ・ダ・エストレラ国立自然公園の近隣に位置する、このDOCを代表する生産者です。

オーナーのアルバロ・カストロは現在3つの畑（斜面のあるペラーダ、醸造所と住まいがあるサンイス、そしてオウテイロ）を所有。

畑の起源は13〜16世紀に遡ります。歴史が長い彼の畑は、現在ダンにあるその他のぶどう畑のように松林を新たに開拓して出来たものではありませんが、やはり松やその他のイベリア半島特有の植物が畑の中に混植されています。

『アルコリックなワインは好きでない。アルコールは食事で言うと塩分のようなもの。沢山はいらない。』

『ぶどうにとっては、ヴェレゾン（実が膨らみ色づき始める時期）から成熟までの時間が長ければ長いほどいいんだ』

アルバロは時期をずらして少し涼しくなった時にブドウを収穫。

ワインのアルコール度数は14度を越えることはなく、果実味はありながらもフルーティーさだけに偏らない、綺麗な酸が残るエレガントなスタイルを保っています。

樹齢は3〜65年で、標高は550ｍ。面積55ha。

花崗岩をベースとした砂質粘土土壌。