Fred Loimer
〜強さの中に温かさを秘める人〜
■輸入元資料より抜粋■
●歴史●
フレッド・ロイマーはワイン生産者の家族の下に生まれました。彼の父が1962年に祖父からファミリーの農場を引き継ぎ、その頃はまだ、鶏や牛、野菜などを作る傍ら、ワイン造りをしていました。しかし、徐々にワイン生産だけに集中していくようになります。ロイマーは、学校を卒業してから、
ドイツやカリフォルニアのブドウ園で修業し、1987年に父親のワイナリーで働きはじめます。最初の10年間はまず、セラーワークを身につけることから始めました。その後、ブドウ畑の管理をし、最終的に
自分のアイディアをワイン造りに反映しはじめます。
1997年、ロイマーがようやくワイナリーを引き継ぎ、今までのファミリーのワイン生産のフィロソフィーを変化させます。それまでは、凝縮感があり、アルコール度が高めのワインが主流でしたが、1998年ボトリティスが大量に発生したことをきっかけに、ロイマーは、状態のよい果実のみを選果し、収穫を早める昔ながらのワイン造り、それは、アルコールが低く、フレッシュさがあり、
フルーティーでミネラルがあるワイン造りに切り替えたのです。
このスタイルのワインを造るためには、クリーンな果実が必要になります。ロイマーと彼の父が37エーカーから始めた畑は、いまでは148エーカーまで増えています。
●フィロソフィー●
「犠牲なき持続可能性」、これこそが、フレッド・ロイマーのフィロソフィーです。ワインは楽しみであるからこそ、それを造る人間は、生きることを心から楽しみ、そして多くのことに関心をもって熱心に学ばなければならないといいます。
何事にも妥協を許さず、常にハングリー精神を持って取り組む、ロイマーが
クオリティマニアと呼ばれる所以がここにあります。
●理想のワイン●
フレッド・ロイマーの目指しているワインは、ワインの糖度やエキスの濃縮だけを重視するのではなく、ブドウの生理学的成熟を重視し、ブドウ本来のアロマに満ち、
テロワールの特徴を最大限に引き出したスタイリッシュなワインです。そして、ブドウの育つ環境の理想は、昔ながらのブドウ栽培の風景を再現すること。
昔の人たちは、ブドウを栽培するだけでなく、その隣で家畜を飼い、野菜など様々な植物も育てていた。そして、科学の発達した現代、効率ばかりが求められますが、ロイマーは、あえて昔のやり方にすることで、ブドウの可能性を最大限に引き出そうとしているのです。
●フレッド・ロイマーの素顔●
幾つかの雑誌や本で見かけるロイマーから受けたイメージは硬質。しかし、実際に会ってみると自分のことを『僕はファーマーだから』といってしまえるほど、気さくな人物でした。畑に出る事やワインを造ること、家族の存在、一緒に働いているスタッフを心から大切にしているロイマー。
強さの中に太陽のような温かみを感じる人柄。そんな彼は、畑やセラーに関係していないスタッフまでビオディナミ農法の教育を受けさせるという一面ももっています。それは、出稼ぎで他の国から畑の作業に来ている人に対しても行っています。『彼らが母国に帰ったときに、ビオディナミ農法をやって欲しいと思っているつもりはないけれど、作業をしている人が、自分達のやっていることの重要性に気づいて、
自分のやっていることを大切に思うこと、それが結果的にいいブドウを造り、いいワインになる、そして僕自身も得をするからね!』なんて笑いながら話してくれました。
そんなロイマーにも、過去に何度も苦しい時代がありました。醸造学校を卒業した83年、その後は、霜や雹でブドウがなかなかできなかった時代が続き、そして85年のワインスキャンダル。6年間で2回しかブドウが収穫できない年もあり、そんなときには、ワイン造りを続けていてもいいものかを悩んでいたといいます。でも、結局自分はファーマーで、
ワインを造る以外にできることはない、だからワインを造ると決め、今のロイマーがあるのです。
笑顔の向こう側に、今日も明日も明後日も、この先ずっと畑に出てブドウの手入れをしているロイマーの姿が想像できました。